コーヒー発見の昔話
ある日羊飼いは自分の羊が異常な興奮状態になるのに気が付きました。
羊は暑い日中には日陰で静かに過ごしているはずなのにその日に限って岩場で跳ね回ったり、急傾斜をよじ上ったりして異常な興奮状態を示していました。
いつもなら夕方になり涼しくなると草を食べるのにぜんぜん食べようとしなかったり、日没後には四肢を伸ばしたりして横たわり眠ってほとんど動かないはずなのにその日に限り落ち着き無く動き回り、泣き喚き、お互いに追い回し目は辺りをキョロキョロ見回していた。
羊飼いは最初に思ったのは何かの動物が羊を襲おうとしたり、羊の睡眠を妨害しているのでパニック状態になっているのだろうということでした。
実際に夕方になると草を食べている羊の近くにしばしばヨタカは飛来して驚かすことがあった。夜には狼が出現する事があった。しかしその日は、ヨタカも狼もいませんでした。
羊飼いは、昼間の状態を思い返しました。そして騒いでいる羊が近くの藪の中で赤い果実をかじりその後で跳ね回っているのを思い出しました。
不思議に思った羊飼いは赤く熟した果実を村の僧侶のところにもって行った。そして二人はその実を煮詰めて煮汁を飲んで見ました。
そうすると羊飼いは幸せな気分になりました。僧侶は天国の食物、つまり楽園の天使からの授け物によって自分の能力が高ったように感じるとともに眠気が完全に消えてしまいました。
そこでこの僧侶はこの赤い果実の煮汁は夜間に執り行われる礼拝で信者の眠気を抑え、儀式の効果を高めることに役立つだろうと考えた。
やがて羊飼いが見つけた赤い果実から作られた飲み物は、深夜の礼拝で必要不可欠のものとなり、カーワー(精力増強の妙薬)と呼ばれるようになった。
赤い果実のなる木は、エチオピアのカファ地方からアラビアに移住してきたブラッククリスチャンが持ち込んだ物であった。
コーヒーの名前は、カファまたは、カーワーに由来しています。
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